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今さら聞けない「不動産テック」とは?導入のメリットや7つの種類について詳しく解説します

「不動産テック」という言葉を耳にしたことがある方も多いかもしれません。「なんだか難しそう」「自社に取り入れられる気がしない」と考える方もいるのではないでしょうか。

しかし、不動産テックそのものはけっして難しい言葉ではありません。不動産賃貸仲介業務にすぐにでも導入して、業務の効率化につなげられるツールもあるのです。

今回は、不動産テックに対する「難しそうなイメージ」を払拭(ふっしょく)するために、不動産テックの上手な活用法と7つの代表的な種類をわかりやすく紹介します。

「不動産テック」とは?

不動産テック

「不動産テック」とは、そもそもなにを指す言葉なのでしょうか。まずは、不動産テックという言葉の意味と大まかな種類について説明します。

不動産テックという言葉

不動産テックとは、「不動産×テクノロジー」を略した言葉です。

具体的には、ITをはじめとする「新しい技術」を使って、不動産業界のこれまでの習慣や体制を改善するしくみを意味します。想像しやすいものでいえば、賃貸物件を掲載する「ポータルサイト」も不動産テックのひとつです。

最新の技術を用いたものでは、VR(仮想現実)で内見できるしくみや、スマートフォンで部屋の鍵を開けられる「スマートキー」があります。

不動産業界の業務をいまよりも効率化でき、お客様へのサービスをより便利に提供できるしくみを総じて、不動産テックと呼ぶのです。

不動産テックの種類

不動産テックをけん引する一般社団法人不動産テック協会では、不動産テックを12のカテゴリーに分類しています。

例えば、「IoT」「クラウドファンディング」「スペースシェアリング」などです。賃貸仲介と深くかかわるカテゴリーとしては、「仲介業務支援」「物件情報、メディア」があります。

不動産テックの幅広いカテゴリーのなかから、賃貸仲介に生かせる技術のみを厳選して、後の項目で詳しく紹介します。

不動産テックが重要になってきた背景は?

不動産業界は昔から、機械よりも人の手で業務を進める「労働集約型」のビジネスモデルでした。

しかし、少子高齢化で人材難が加速しているいま、これまでと同じような業務の進め方では対応しきれなくなります。

テクノロジーを用いて業務効率化を進め、この問題を解決しようというのが、不動産テックが広まった背景にあるのです。

実はデータから見ると不動産業界のIT化は遅れています。

政府の統計によると、2000年代の不動産業へのIT資本投入額は、アメリカのわずか1割なのです(※1)。

不動産業界は実質GDPの約12%を占める巨大な市場(※2)なだけに、不動産テックの導入が進むことで大きな成長が見込まれています。

賃貸仲介業で不動産テックを取り入れるメリットとは?

不動産テック

ここまで不動産テックの概要を解説してきましたが、ここからは賃貸仲介業における不動産テックの活用法を紹介します。

まずは、賃貸仲介業で不動産テックを導入するメリットを大きく3つ紹介します。

(1)業務の効率化をはかれる

賃貸仲介業界でも人手不足は問題になっていて、1店舗あたりの従業員数は2008年の平均7.5人から2018年には平均4.8人まで減少しています(※)。

そんななかでも日々の反響対応に追われ、膨大な数の物件登録を行い、追客メールを手動で送り……気づけば先月より残業が増えてしまっている、という店舗が多いのが実情でしょう。

しかし、それが不動産テックによって効率化できるとしたらどうでしょう。

例えば、反響対応や追客メールを自動化でき、システム化により物件登録がより簡単になれば、従業員の工数と業務時間は大きく削減できます。

削減できた時間を、コア業務である接客やオーナーへの対応にあてることもでき、利益率向上をはかることも可能です。

(2)集客力のアップをめざせる

「追客がつい後手に回ってしまい、見込み顧客をのがしてしまった」というケースもあるかもしれません。

しかし、不動産テックにより追客がシステム化されれば、タイミングをのがさずアプローチできるようになります。営業活動の最適化によって、成約率を上げることが可能になるのです。

また、最近では新型コロナウイルスの影響で、来店を控えたいと感じる人も多いです。

不動産テックを導入してオンラインで部屋の提案ができるようになれば、見込み顧客をのがす心配もありません。こうして集客力向上をはかれるのも、不動産テックの魅力です。

(3)顧客の満足度を向上できる

つい忙しく、反響対応が後回しになるケースもあるでしょう。

しかし、お客様の立場から見ると、「急いで部屋を決めたいのにメールが返ってこない」というのは大きなストレスです。このような場合でも、不動産テックで効率化されれば、すぐに対応ができ、お客様は希望の部屋を確保できます。

また、「重要事項説明のために来店を求められる」のも、利用者によくある悩みです。

これもオンライン化すれば、お客様の利便性は上がります。このように不動産テックには、お客様の満足度を高められるメリットもあるのです。

不動産テックの代表的な種類“7選”!

不動産テック

ここからは、賃貸仲介業で活用できる不動産テックの種類について、代表的な7つを紹介します。
ぜひ自社へ不動産テックの導入を検討する際に、参考にしてみてください。

(1)反響対応と追客を効率化できる「反響管理システム」

賃貸仲介業務の大部分を占める「反響対応」と「追客」を、効率化できるシステムです。

例えば、お客様からの反響メールに自動で返信する、お客様の希望に合う物件を自動で選定して追客メールを送るなどで、営業の手間を大きく削減できます。

製品によっては、追客メールの文面づくりをサポートスタッフが支援するものもあり、訴求力の高いメールで集客力アップにつなげることが可能です。

業務を効率化してできた時間で、営業社員がコア業務に専念できるため、さらなる収益率向上に結びつけられます。

(2)若年層の追客に親和性の高い「チャットツール」

最近では、メールや電話ではなく、気軽にやりとりできる「LINE」での連絡を希望するお客様も増えています。

そこで導入が進んでいるのが、反響対応や追客用のチャットツールです。営業がお客様と1対1でコミュニケーションをとることができ、問合せへの返答や希望に近い物件の紹介などができます。

製品によっては、お客様とのやりとりをほかの営業担当者や店長が管理画面上で見ることができ、円滑な情報共有が可能です。

お客様とのコミュニケーションを活性化させることで、来店率を上げ、成約率の向上につなげられます。

(3)重要事項説明をオンラインで行える「IT重説サービス」

重要事項の説明(重説)は、宅地建物取引業法の第35条で義務化されています。

しかし、遠方に住んでいるため「わざわざ来店するのが大変」というお客様も多いのが実情です。そのため、オンラインで重説を行う「IT重説サービス」の導入も進んでいます。

店舗から事前に書類を郵送したうえで、Web会議ツールにて宅地建物取引士(宅建士)が必要な説明を行うのが一般的な流れです。

お客様にわざわざ来店を求めずにすむと同時に、宅建士も在宅で勤務が可能になります。お客様の満足度向上と同時に、従業員の働き方改善にもつながるサービスです。

また、書面への記載・押印をオンラインで完結できる「書面の電子化サービス」も導入が進みつつあります。

2020年現在、賃貸借契約書については電子化できますが、「35条書面」「37条書面」は書面での交付が義務づけられている状況です。

しかし、2019年10月より国土交通省による電子化の社会実験が進行中なので、将来的には完全な電子化が実現するかもしれません。そうなれば、お客様と従業員の利便性はいっそう向上するでしょう。

(4)サイトへの物件入力を時短化させる「物件登録ツール」

不動産専用サイトで探した物件情報をポータルサイトへ登録する作業は、意外と工数がかかるものです。

そこで、物件登録を効率化できるITシステムも注目を浴びています。

物件登録システムを使えば、不動産専用サイトの物件情報を保存して、そのままワンクリックでポータルサイトや自社ホームページへ登録が可能です。

営業の手間を削減できるだけでなく、これまで工数を気にして掲載しなかった物件も迅速に登録でき、機会損失も防げます。

(5)内見への同行が不要になる「スマートキー」

これまで内見といえば、営業担当が管理会社に問い合わせて鍵を預かり、必ずお客様に同行していました。

これらの工数を削減できる仕組みとして、「スマートキー」の導入も進んでいます。スマートキーは、スマートフォンを遠隔で操作して部屋を解錠できるため、物理的な鍵は必要ありません。

つまり、管理会社から鍵を預かり返却するという手間が省けるのです。

また、場合によっては担当者が同行せずにお客様がひとりで内見をすませることも可能です。営業担当の業務効率化につながり、勤務時間の短縮もかなえられます。

(6)AR・VRを活用した「バーチャル内見ツール」

内見はどうしても、物件まで足を運ばなければいけないという課題がありました。

しかし最近では、VRを使ってオンラインで内見ができる「バーチャル内見サービス」の活用が進んでいます。

製品によっては完成前の物件も内見でき、さらにARの技術を使って家具や家電を実際に設置することも可能です。

住む前から暮らしをイメージできるため、お客様の「住みたい気持ち」を高められ、成約率の向上にもつながるサービスだといえます。

(7)AIを活用した「物確の自動化ツール」

管理会社の悩みに、「物件の空き状況を確認する(物確)ための電話が鳴りやまない」というものがあります。

とくに管理物件が多い会社では、電話対応だけで多くの手間をとられてしまうものです。仲介会社にとっても、管理会社が休日のため物確できない場合は、商機の損失につながりかねません。

そんなときも、AIを活用した物確の自動化ツールを活用すれば便利です。

ツールでは、仲介会社からの問合せにAIが自動音声で応答し、物件の状況を回答します。製品によっては資料送付や図面請求も自動化が可能です。

管理会社の手間を省けるだけでなく、仲介会社も24時間365日物確を行えるようになり、営業機会の逸失を防げます。

不動産テックの導入を成功させるポイントとは?

不動産テック

最後に、不動産テックを導入する際に気をつけるべきポイントをふたつ紹介します。

(1)まずはスモールスタートでやってみる

新しい技術に対して、抵抗感をもつ従業員は多いかもしれません。

これまでのやり方が通用しなくなることで、最初は逆に手間がかかる可能性もあるでしょう。しかし、長期的に見て集客率や利益率の向上につながるツールなら、まずは導入して運用してみることをおすすめします。

大切なのは、いきなり複数のツールを導入するのではなく、スモールスタートでひとつずつはじめることです。

ひとつのツールを使いこなせるようになってから次のツールを検討すれば、現場の混乱も防げます。最初の一歩をスムーズに踏みだすためにも、スモールスタートを意識してみてください。

(2)サポート体制を存分に活用する

「導入してみたけど、うまく使いこなせなかった」という事態だけは、避けなければいけません。

そのためにも、導入を検討しているサービスに、サポート体制の有無を確認しましょう。また、サポート体制といっても内容はさまざまです。

「電話だけでなくメールでも問合せができるか」「サポートスタッフは業界のことをよく理解してくれているか」「サポートは無料か有料か」などを確認するようにしてください。

いつでもサポートを受けられる体制があれば、現場の従業員も安心してツールを運用できるでしょう。

まとめ

以上、不動産テックについての解説でした!新しい技術に対して二の足を踏んでしまうのは、どの業界も同じです。

だからこそ、まずは小さなスタートでも、最初の一歩を踏みだしてみることが大切だといえるでしょう。

当社では、賃貸仲介業のお客様に長年向き合ってきた経験をもとに、反響対応・追客を効率化できるシステム「反響管理FA」を提供しています。

業務改善や集客力の向上に役立つツールですので、現状に課題を感じている場合は、ぜひご検討ください。

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