賃貸業務での顧客管理を効率化する目的で、システム化を検討している企業は多いのではないでしょうか。ひと口に顧客管理のシステム化といってもさまざまな種類があり、自社にとって最適なシステムを選択するのは簡単ではありません。特に、オンプレミスとクラウドのどちらにするかは悩みどころです。そこで今回は、オンプレミスとクラウドそれぞれのメリット、デメリットを見ていきながら、顧客管理(CRM)システムを検討する際の選択のポイントをお伝えします。
賃貸業務における顧客管理(CRM)システムとは、「顧客の個人情報」「問い合わせ内容」などを管理し、「メールでのフォロー」「おすすめの物件や情報の紹介」など、これまで人の手で行ってきた多くの事務作業を自動化もしくはシステム化し、業務効率化を目指すものです。
賃貸管理にはさまざまな業務があります。そのなかでも、顧客管理は重要な業務のひとつで、反響や問い合わせに対する対応は迅速かつ的確に行わなければなりません。 しかし、1日に送信されるメールは何十、何百件もあります。そのなかから該当のメールを見つけ、以前の問い合わせ内容を確認したうえで、顧客とスケジュール調整をするといった対応を、迅速に間違いなく行うのは至難の業でしょう。
その過程でミスや遅延が起こり、気づかない間に多くの顧客を逃しているケースも少なくないと考えられます。
顧客管理(CRM)システムはこれらの業務の多くを自動化し、最小限の手間で最大の効果を得るためのツールです。上手に活用すれば、業務効率化が進み、結果として高い成果を上げられるようになります。顧客管理(CRM)システムの導入を検討する際、システム選択のポイントとして「機能」「価格」「取り扱いやすさ」などがあります。
基本的には導入の目的や予算、利用する社員のITリテラシーなどを考慮して選択することになります。なかでも最初に検討すべきなのは、クラウドにするか、オンプレミスにするかでしょう。
このふたつの違いは何か、それぞれの特徴はどういったものなのかを見ていきましょう。クラウドとは、ユーザーがインターネット上でサービスを利用できる仕組みです。サービス提供会社がインターネットを介し、ユーザーにサービスの提供を行います。 クラウド上で提供されるソフトウェアをSaaS(Software as a Service)と呼びます。例えば、GoogleのGmailやMicrosoftのOffice365などがSaaSにあたります。
オンプレミスは、ソフトウェアを自社のパソコンやサーバーにインストールして利用するサービスです。クラウドが登場する以前は、業務で扱うソフトウェアのほとんどはオンプレミスでした。
では、クラウドとオンプレミス、それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
クラウドは、自社のパソコンやサーバーにインストールする必要はなく、ブラウザを使って管理画面にアクセスするだけで利用可能です。そのため、契約後すぐに使えるようになります。
オンプレミスは新しいバージョンが出た場合、基本的には新たにインストールし直す必要があります。しかし、クラウドはインターネットを介してアップデートされるため、常に最新のバージョンを利用できます。
クラウドは、オンプレミスのように自社でサーバーを用意したり、パッケージの購入をしたりする必要がないため、比較的導入コストを抑えられます。
種類にもよりますが、クラウドは、利用目的や規模に応じてオプションを付ける、機能を拡大するなどが柔軟に行えます。例えば、最初は顧客数100人程度だったが、業績が向上して扱う顧客数が1,000人になった場合でも、すぐに対応可能です。
また、繁忙期だけ顧客数を増やし、閑散期は減らすといったこともできるため、状況の変化に合わせて妥当なコストでの運用が行えます。
クラウドで提供されるサービスは、基本的にカスタマイズ性が高くありません。そのため、例えばセールストークに役立てるために顧客の趣味や興味関心事を記載したくても、記入欄が追加できないといった場合もあります。
サービス提供会社の都合で急に一部機能が使えなくなる、サービスの提供自体が終わってしまうといった場合があります。その際は、また別のサービスへ乗り換えなくてはなりません。
一般的にオンプレミスはクラウドに比べカスタマイズ性が高く、自社の用途に応じて最適なかたちで利用できる環境をつくり出せます。
クラウドでもほかのシステムと連携できるものはありますが、オンプレミスはカスタマイズ性が高いことから、既存システムとの連携がより簡単に行えます。そのため、システム間で業務が滞ってしまうといった事態は改善されるでしょう。
自社のサーバーやパソコンの機能にもよりますが、クラウドのようにインターネットの環境に左右される心配がないため、安定した運用が可能です。
クラウドに比べて、どうしても導入に関するコストは高くなってしまいます。特にサーバーや連携に必要な機器を新たに準備する場合や、多くのカスタマイズが必要な場合は、導入費用が高騰する可能性があります。
社内に管理者がいないと、サーバーの故障やシステム間の不具合が起きた際の対応に時間がかかってしまいます。万が一に備えてサーバー管理者を確保しておかなくてはならないのは、コスト的にもデメリットです。
カスタマイズ性が高いうえ、既存システムとの連携もしやすいメリットを持つ半面、そのカスタマイズや調整に時間がかかり、契約から導入、実際の利用までにある程度の時間を要します。カスタマイズ箇所が多ければ、利用開始まで数ヶ月かかってしまう場合があることが、オンプレミスのデメリットといえるでしょう。
時代はオンプレミスからクラウドへと移行が進んでいます。クラウドとオンプレミスのどちらを選択する場合でも重要なポイントとなるのは、アフターサービスと自社に合った最適なプランの提案です。成果を上げるためにはどういったシステムが自社に必要なのかといった提案が得られるか、導入後のサポートがどれだけ親身な対応であるかによっても、成功の可能性は変わってきます。
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